しまなみ海道がナショナルサイクルルート選定。ナショナルサイクルルートの効果とは?
- 2019/11/13
- しまなみの話題
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2019年11月7日、政府の自転車活用推進本部は、日本を代表する自転車道として、世界にPRする第一次「ナショナルサイクルルート」に、「しまなみ海道サイクリングロード」を含む3か所を指定したね。
この「ナショナルサイクルルート」に指定したことで、政府は国内外の関係自治体への財政支援を進めることになるそうだよ。
ということで、しまなみ海道がナショナルサイクルルートに選定されたことの効果について、考えてみたよ。
このページの目次
しまなみ海道がナショナルサイクルルートとして評価された理由
ナショナルサイクルルートの選定については、走行環境が整い、サイクルルーリズムに向けた施策が、一定進んでいることを条件に選定されることになっていた。
しまなみ海道は、車道の路側に推奨ルートを目地するブルーラインと路面標示を整備し、サイクリストの専用ホテルや自転車を列車に持ち込める「サイクルトレイン」などの取り組みが評価されたということである。
情報発信を強力に進めると政府
しまなみ海道を含めた3つのナショナルサイクルルートに対して、国土交通省本部長の赤羽国交相は「国内外のサイクリストが各地域を訪れ、魅力を満喫できるよう情報発信を強力に進める」と述べた。
情報発信を強力に行ってくれることは、とっても心強いね。
公的機関の発信力っていうのは、2ka-tsukaみたいな弱小ブロガーの発信力とは、全くレベルが違って、とってもすごいからね。
愛媛県の反応
しまなみ海道が「ナショナルサイクルルート」に選定されたことを受け、中村愛媛県知事は「広島県や今治市、上島町とスクラムを組み、世界のサイクリストの聖地化に向けて前進している」とコメント。
以下、中村県知事のコメントだよ。
ナショナルサイクルルート制度の第1弾として、「しまなみ海道」が候補ルートとして選定されたことは、国際サイクリング大会の開催や、ブルーラインをはじめとするサイクリング環境の整備など、地元自治体や住民と一体となり、全国に先駆けて自転車振興策を推進してきた本県の取り組みが高く評価いただけたものとうれしく思っている。
今後の正式な指定をもって、これまで以上に国や市町、関係機関と連携し、「しまなみ海道」の魅力向上に努めてまいりたい。
国におかれては、地元自治体が指定ルートに係る情報発信の強化や環境整備の充実を図っていく上での新たな財政支援制度の創設など、サイクリング観光の一層の拡大に向け、さらなるお力添えをお願いしたい。
菅良二今治市長は「夢のよう。開通20周年の年にうれしい知らせをもらった」と喜びのコメントをだし、宮脇上島町長は「しまなみ海道からゆめしま海道に寄り道してもらえるようPRしたい」とコメントしたみたいだね。
コースを整備する関係自治体を財政支援
ナショナルサイクルルートに選ばれたことによる、最も期待する効果は「財政支援」と「国内外へのアピール」だと思うね。
「国内外へのアピール」については、いろいろなツールを使い、自然と広がっていくだろうと思うんだけど、「財政支援」こそ、是非力を入れてほしいね。
どのような「支援のメニュー」が想定されるのか、今回のナショナルサイクルルート創設の背景となっている「自転車活用推進計画」から想定してみたよ。
サイクルツーリズムの推進による観光立国の実現
「自転車活用推進計画」の中では様々な目標が掲げられているが、今回のナショナルサイクルルートの創設にかかわるもっとも期待されているものは、「目標3、サイクルツーリズムの推進による観光立国の実現」という項目だと思う。
以下、抜粋しながら引用してみる。(引用元:自転車活用推進計画)
このため、全国各地の官民様々な関係者が連携して、サイクリストの期待を超えるホスピタリティの提供を目指し、自転車の走行環境、サイクリストの受入環境、サイクリングルート沿線の魅力づくり等に取り組むことにより、ハード・ソフト両面から世界に誇るサイクリング環境の創出を目指す。
関係者が連携して、自転車に関する国際会議や国際的なサイクリング大会等の誘致を推進する。
官民が連携した走行環境の整備や、サイクルトレインの拡大等によるサイクリストの受け入れ環境の整備等により、世界に誇るサイクリング環境を創出し、サイクルツーリズムを推進する。
ここで書かれている中で、最も注目したいのは「サイクリングルート沿線の魅力づくり等に取り組むことにより、ハード・ソフト両面から世界に誇るサイクリング環境の創出を目指す。」という項目だと思う。
「サイクリングルート沿線の魅力づくり」が、ひとつの大きなテーマとして挙げられているんだね。
しまなみ海道の沿線は十分な魅力があるのか?
このブログの管理人2ka-tsuka(つか・つか)は、しまなみ海道が大好きである。
なんといっても走っていて最高に気持ちいいし、景色はいいし、安心して走れるし、島の人たちもとっても気持ちのいい人たちばかりである。
しかし、だからこそ言いたいことがある。それは
大三島の大山祗神社の参道と、生口島の瀬戸田のしおまち商店街に、もっと財政支援をしてよ。
財政支援をして、大山祗神社の参道と、瀬戸田のしおまち商店街が再活性化すれば、しまなみ海道はもっと魅力的なサイクリングルートになる。
ってことなんだ。
大山祗神社の参道は決して魅力的な街並みにはなっていない。
大山祗神社はしまなみ海道のほぼ真ん中、大三島の西側にある。
メインのサイクリングルートは、大三島の東側を通っているから、7kmほど離れていて、しかも途中にちょっとした峠もあったりするから、普段あまり自転車に乗っていなくて、はじめてしまなみ海道のサイクリングをする人は、あまりここまでは行かないサイクリストが多い。
でも、2ka-tsukaは絶対にこの大山祗神社へは行ったほうがいいと思う。
大山祗神社の境内はとっても歴史があるし、境内のクスノキやさらに奥にある奥の院の「生樹の御門」なんて、とんでもないパワーをもらえる。
それに、大山祗神社の周りには、魅力的な食事処などもいろいろとできている。
それなのに、大山祗神社の周辺を離れると、大山祗神社の参道はとっても魅力に欠けると思っている。
以前通りがかった、旅行客と思われるカップルが、「折角きたのに何もないねぇ」と言いながら、歩いているのを聞いた。
しまなみ海道を「サイクリングルート沿線の魅力づくり」が、ひとつの大きなテーマとして挙げられているのであれば、この大山祗神社の前の参道の街並み整備が、絶対に必要だと思う。
大山祗神社に最盛期にはどのくらいの人が来ていたのか?
以前、大山祗神社の参道でお店を経営しているおばちゃんに聞いた話。
「以前、船が港についていた頃は、大山祗神社へお参りに行く人が、参道を通って行ったから、おみやげ店とかも大繁盛していたんだけどね」
つまり、高速道路ができて、大山祗神社が高速道路のルートから離れてしまったせいで、参道には人が来ないというわけだ。
一体最盛期には、どのくらいの観光客が、大山祗神社へお参りに来ていたのか調べてみた。
最盛期には50万人の人がおとずれていた大山祗神社
愛媛県生涯学習センターから引用
昭和40年には、フェリーが就航するようになり、観光客も年間25万人となった、さらに昭和46年には宮浦と宗方(むなかた)間にバスが開通した。昭和50年代には、交通手段が船から車に代わり、商店街にある旅館への宿泊客は減るが、情報化時代とも相まって、大山祇神社の名前は全国に知れるようになり、観光客は増加してきた。昭和54年には大三島橋が開通をするなど、陸路の整備に伴って観光客も50万人と増加している。しかし、これをピークに観光客は昭和57年には35万人、昭和60年には30万人と減少している。
しまなみ海道の利用者数
しまなみ海道の利用者数については、様々な統計があり、なんともいいにくいのであるが、伊予銀行がまとめた「今治への観光客」の統計をみると約250万人という数字がある。
一方尾道への観光客の統計では、約420万人という数字がある(尾道市)
さらにしまなみ海道をサイクリングの利用者数をみると、約30万人という数字がある。
このあたりの数字をみると、しまなみ海道を訪れる人の人数は、決して減少しているわけではない。
しかも、大山祗神社への観光客も、決して減っているわけではない。
ということは、潜在的には、大山祗神社への参道への潜在顧客は多くあるということではないだろうか。
すなわち、大山祗神社へお参りに来た人を、参道へ誘導するための、魅力的な街としてアピールできれば、より魅力的な場所として、しまなみ海道の全体のアピールになるという可能性があるということだと思う。
そのためにも、今回の「ナショナルサイクルルート」に指定されたことをきっかけに、この地区の魅力のリノベーションが望まれると思うのであるが、いかがだろうか。
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