徳島の「かかしの里」がCNNで紹介されたそうです。

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写真引用:CNNトラベル

 

徳島の山奥の限界集落だけど、海外から毎年3000人が訪れるという「かかしの里」。この「かかしの里」が、CNNトラベルで紹介されたそうです。

 

どのような内容で「かかしの里」が紹介されたのか、CNNトラベルで紹介された文章を引用しながら、見てみたいと思います。訳文については、「こんな意味合いだろう」ということで、「言い訳(いいやく)」していますので、違っていたら指摘して下さいね。

 

 

人形の谷、日本国内にある「かかしの里」

Japan’s ‘Valley of Dolls’: In the Japanese village of Nagoro, life-size scarecrows outnumber the human residents ten-to-one.

 

日本の「人形の谷」。日本の名頃(なごろ)という村には、人間と等身大のかかしが、住民の数の10倍も居るのです。

 

On the surface, Nagoro is like any other sleepy riverside village in southern Japan’s remote Iya Valley.

 

一見、名頃集落は、他の静かな川沿いの村と同じように、日本の南の、祖谷(いや)という集落から、人里離れたところにある静かな村です。

 

A winding drive through the small town appears to reveal elderly residents tending to their gardens and families waiting patiently at a bus stop. It all seems normal… until you realize that most of those “people” aren’t people.

 

小さな町の曲がりくねった道をドライブしていくと、古い住居と手入れされた庭、そしてバス停で辛抱強く待っている家族があらわれます。ぱっと見、それはありふれた、普通の光景です。しかしこれらの「人」のほとんどが人ではないことに気付くと、それは普通の光景とはいえなくなります。

 

They’re life-sized scarecrows — and they outnumber the human residents ten-to-one.
The cotton-stuffed oddities are the brainchild of Tsukimi Ayano, a crafts hobbyist who returned to the village in 2002 after living in Osaka for most of her life.

 

これらは、全て人と等身大のかかしであり、居住者を10対1の数で上回っています。綿を詰めたこれらの奇妙なつくりものは、ずっと大阪で過ごした後、2002年に村に戻った、工芸愛好家の「月見綾乃」さんという方の発案によるものです。

 

What started as a functional scarecrow creation (made in her father’s image) to deter birds from pilfering seeds from the family plot has morphed into an ongoing creative, memorial-like project. Today, hundreds of scarecrows are spread around the village — and international visitors have found out about it.
“I never expected people from all over the world to come to this small village,” says Ayano, speaking to CNN Travel from inside her classroom-like scarecrow workshop space.

 

かかしの制作(最初は父親のイメージで作られた)がはじまったのは、畑にまいた種を、鳥が盗むことから、鳥を阻止機能を目的に作られたのがはじまりです。いまでは、これらのかかしの制作は、現在も進行中の、記念創作プロジェクトのようにに変化しています。

 

今日では、何百ものかかしが村の周りに広がっており、海外からの訪問者は、これらの案山子について、よく知っています。「世界中の人々がこの小さな村に来るとは思っていませんでした」と「月見綾乃」さんは、教室のような、かかしのワークショップスペースで、CNN Travelに話しをしてくれました。

 

 

過去の居住者の肖像

As an isolated valley town in the less-trodden Japanese island of Shikoku, Nagoro is difficult to reach — buses are infrequent and the nearest train station is an hour away — but it hasn’t deterred the 3,000 or so people per year who visit, a few of whom return annually.

 

この四国にある、人里離れ、日本列島の孤立した谷間の町にある、名頃へ行くのはとても大変です。バスの運行もまれで、最寄りの駅は1時間先にあります。しかし、それでも年間3,000人ほどの人々が訪れるます。そのうちの何人かは、毎年訪れている人もいます。

 

Times have definitely changed for Nagoro, similar to the plight of other Japanese villages with aging populations.
In Ayano’s childhood years, there were more than 300 residents, including families with young children.
Today, there are 27 residents; the youngest is over the age of 50. Ever since Ayano’s return to Nagoro in 2002, many of the older residents, including her next-door neighbors, have passed away, while the younger ones moved to Japan’s larger towns and cities en masse for better economic opportunities.

 

高齢者を抱える他の日本の村の現状と同様に、名頃も時代の波に飲み込まれています。「月見綾乃」さんの幼少期には、小さな子供を持つ家族を含む300人以上の住民がいました。

 

しかし、今日では27人の住民だけです。 最年少は50歳以上です。2002年に「月見綾乃」さんが名頃に戻って以来、隣人を含む高齢者の多くは亡くなりました。若い人たちは、より豊かな生活をもとめて、日本のより大きな町や都市に移動しました。

 

Ayano came up with the idea of creating effigies of former residents as a way of memorializing them while infusing some spirit into the vanishing village.
Soon after making the first few scarecrows for practical farmland purposes in 2003, she created one in the likeness of a late neighbor she used to talk with every day, so that she could “speak” to her like old times.

「月見綾乃」さん、消え去りそうなこの村に精神を吹き込みながら、彼らを思い出す方法として、元住民の肖像としてかかしを作成するというアイデアを思いつきました。

2003年に実用的な鳥から農地の被害をなくす目的で、最初の数個のかかしを作ってからは、彼女は昔話しているように、毎日話していた故人と似たようなかかしを作成しはじめたのです。

 

As more villagers passed away or relocated, she began creating more neighbor-esque scarecrows (a three-day process per doll) in remembrance of their presence.
“Before the scarecrows, it was just an ordinary village no one really cared about,” Ayano says.
That remained mostly true even after the scarecrow displays arrived, until a visiting German filmmaker, Fritz Schumann, did a short documentary in 2014 on Ayano’s work, titled “Valley of Dolls,” attracting global attention and intrigue to an unassuming hamlet in the Tokushima prefecture.

 

多くの村人が亡くなったり、村から移住したりするのと併せて、彼女は彼らの存在を思い出しながら、どんどん多くの隣人風のかかしを作り始めました。(かかしの制作は1日に3体ほどです。)「かかしの前は、誰も気にしていない普通の村だったんですけどね。」と「月見綾乃」さんは言っています。

 

実は、かかしが設置されたあともしばらくはそのままで、何も変わりはありませんでした。しかし、2014年に訪問したドイツの映画作家フリッツシューマン氏が、「月見綾乃」さんの短編ドキュメンタリー「人形の谷」を手がけたことで、徳島県のこの小さな村が、世界的な注目と興味を呼び寄せたのです 。

 

During a visit, one can see scores of scarecrows going about their daily lives outdoors: construction workers with hard hats “installing” a road sign; an affectionate couple sat on tree stumps watching the gurgling river; a wellington boot-wearing fisherman taking a break on his front porch with his young daughter alongside him; and several coat and hat-clad adults assuming different gardening roles that look uncomfortably real.
The village’s only school was shut down a few years ago as the last two elementary students graduated.
What would have been an abandoned building is now an unofficial “museum” of students, teachers, parents and imaginary figures. There’s a classroom of 12 or so attentive, wide-eyed pupils at their desks as the teacher delivers a lesson.

 

この村を訪問すると、屋外で日常生活をしている数十人のかかしを見ることができます。

 

道路標識を「設置」するヘルメットをかぶった建設作業員。 愛情のこもったカップルがゴボゴボと流れる川を見ながら、木の切り株に座っています。 ウェリントンのブーツを身に着けている漁師が、彼の若い娘と一緒に彼の前のポーチで休憩を取っています。 数人のコートと帽子をかぶった大人が、まるで人間のように、庭の景観をかたちづくっています。

 

村の唯一の学校は、数年前に最後の2人の小学生が卒業したため閉鎖されました。放棄された建物には、今では学生、教師、両親、想像上の人物がいて、公共ではない「博物館」になっています。 先生の授業を、12人ほどの生徒が机に座り、大きく目を開いて授業をうけています。

 

A large, airy gymnasium features scarecrows that Ayano and other people have made, lined along the perimeter of its walls. On the gym’s stage is a bridal party wearing customary Western and Japanese clothing and, inexplicably, six short boys wearing potato sacks stand next to the formally dressed bunch.
Those really into the scarecrows can memorialize themselves, or someone else, with Ayano’s Scarecrow-Making Workshop, held every fourth Wednesday each month from April to November (bring your own sewing set and scarecrow clothing).
It’s here where she reveals the materials used: wooden slabs for the base, cotton clumps for the head, elastic fabric for the skin, buttons for the eyes, wires and around 80 rolled newspaper pages for each doll’s “skeleton”.

広い風通しの良い体育館には、「月見綾乃」さんや他の人が作ったかかしが、壁の周囲に並んでいます。 体育館のステージには、日本の伝統的な衣装を着たケ結婚式があり、ジャガイモ袋を着た6人の小さい男の子が、清掃した新郎新婦の横に立っています。

もしあなたが、本当にかかしに興味があるのであれば、4月から11月まで毎月第4水曜日に開催される、「月見綾乃」さんの「かかし作りワークショップ」へ参加すれば、自分たちや誰かを記念する、かかしを作ることができます(裁縫セットとかかしに着せる服は、持っていくことが必要です。)

ここで使用されている素材:ベースの木製スラブ、頭の綿の塊、肌の伸縮性のある生地、目のボタン、ワイヤー、各人形の「スケルトン」の約80巻の新聞紙。

There’s also the annual Scarecrow Festival, a foreigner favorite which happens every first Sunday of October.
And if Ayano is available on other dates, people can visit her home to see her most special creation: an effigy of her deceased mother, who watches over Ayano with graceful eyes in the living room. Ayano speaks to her daily.
When asked if she ever plans to leave Nagoro and return to Osaka in the future, Ayano says, “The reason why I came back was to take care of my father. If I get sick or old, I might go live with my children or other family in Osaka. But as long as I’m healthy, I’d like to stay in Nagoro, and continue making the scarecrows.”
This is great news for visitors and the existing residents who enjoy the scarecrows’ presence, as the scarecrows last just three years before needing replacement. With her sustained Nagoro residency, Ayano will continue to breathe life into a fading village, one stuffed doll at a time.

毎年10月の第1日曜日には、特に外国人のお気に入りの「かかし祭り」があります。(※2019年は10月6日)

 

そして、「月見綾乃」さんが他の日付で都合がつく場合は、「月見綾乃」さんの最も特別なかかしを見るために、彼女の家を訪問することができます。 綾乃さんは彼女に毎日話しかけているそうです。

将来、名頃を離れて、大阪に戻る予定があるかと尋ねられた「月見綾乃」さんは、「私が戻ってきたのは父の世話をするためでした。 もし私が年をとり病気になったりしたら、大阪の子供たちや他の家族のところへ戻るかもしれません。しかし、私が健康である限り、私は名頃にいて、かかしを作り続けたいと思います。」

これはかかしに会えるのを楽しみに訪れる訪問者や住民にとってはうれしいニュースです。というのも、かかしは毎年傷んでいきます。3年ごとに交換が必要だからです。

 

彼女は名頃という地で、ひとひとつのぬいぐるみで、衰退する村に命を吹き込み続けます。

 

しまなみ海道もCNNで紹介されたのがきっかっけ

しまなみ海道も今のように人気になったのは、CNNトラベルで紹介されたのがきっかけ。ただ決定的に違うのは、名頃って遠すぎる。

 

今後どのような展開になるのかわからないけど、一度行ってみたいとは思っています。

 

しまなみ海道がCNNへ紹介された記事についてはこちら↓↓↓

 

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